2013(平成25)年12月28日(土)『共通の愚かさ』
同じ認知症の患者さんが、財布をどこかに置き忘れたとする。
Aさんは「イヤんなっちゃうわねぇ、忘れっぽくなって。どこに置いちゃったのかねぇ。」と言うばかり。
それに対してBさんは「ああ、きっと嫁が盗ったに違いない!」と言ってきかない。
二次妄想を生むのは認知症ではない。その人間の人格だ。
統合失調症の患者さんも同じ。同じ二次妄想を訴えても、その内容は全く異なる。
Cさんは、遠い銀河の星での楽しい暮らしぶりを天真爛漫に語る。
Dさんは、世界一の自分の能力の高さを慇懃無礼(いんぎんぶれい)にひけらかす。
なんということはない。BさんもDさんも発症前からそういう人格だったのだ。
人間の人となりに、
健常者も
認知症患者も
統合失調症患者も関係なかった。
精神障害の有無に関係なく、人間の我=自己中心性というものの問題は別件として強固に存在する。