今日は「芸」、教科学習の話。
「芸」においては是非、学ぶことは楽しいことだ、ということを子どもたちに体験してもらいたいと思う。
これには私自身の体験がある。
田舎の中高一貫校に通っていた私は、授業が苦痛でしょうがなかった。
自分なりに努力もしてみるのだが、授業の内容がどうしてもピンと来ないのである。
そして当時の私は、それは自分の頭が悪いか、努力が足りないせいだと思っていた。
それがある夏、上京して某予備校の夏期講習を受けに行った。
いわゆる東大合格者日本一の予備校で、かつて兄たちも受講していたため、親に勧められるまま、何も考えずに行ってみたのである。
そうしたら、毎日が目から鱗の連続で、勉強が面白いようにわかった。学ぶってこんなに楽しいんだ、ということを体験した。
そう感じたのは自分だけではなかったようで、全国から集まって来ていた同期の学生たちも、その夏を機に、医学部や法学部志望をやめて、数学科や物理科、英文科や国文学に転向する人が何人もいた。
以来、今日に至るまで、私の中には「学ぶことは楽しいはずだ」という思いが刻み込まれ、あちこち未開拓の分野に手を出しては学んでいる次第である。
そして、そういった学ぶ楽しさが体験できるなら、それが学校でできれば理想であるが、予備校でも塾でも家庭教師でも構わない、是非とも「力」のある教師に教えていただき(「力」のある教師になっていただき)、子どもたちに学ぶ楽しさを体験させていただきたいと思う。
昨日お話したように、確かに「学」(=その子が本来の自分を実現して行くのを応援すること)は極めて重要であるが、この「芸」(=教科学習の中で学ぶ喜びを体験すること)に熱量をかけることも、教師の醍醐味のひとつではなかろうか。
また私的体験の話をすれば、かく言う私も数々の講義を行って来た。
一方で、講義内容ができるだけわかりやすく伝わるように工夫しながら(=「芸」)
もう一方で、講義の合間合間に人間の成長に資する話をして来たつもりである(=「学」)。
そして我らが「八雲勉強会」も、「学」と「芸」を学ぶ場になることを目指している。
追求はどこまでも続く。