「乳幼児を育てる場合は、子どもを生命そのものとして考えたいと思います。…とにかく生命そのものを親がしみじみと感じながら育てることです。泣くこと、笑うこと、おしっこをすること、排便すること、みんな生命のあらわれに他なりません。ひとつひとつの子どもの行動を生命そのものとして受けとめ、成長を喜んでいくことが大切です。
私はいわゆる幼児教育、早期教育は好ましくないと思います。余りに早く人工的に手を加えることは感心しません。むしろそんなことよりも、砂あそびや泥あそびをさせるとか、布きれ、板きれなどを持たせて遊ばせる、そういう現実の中での現実との接触、とりわけ自然との接触、そういうことを充分にさせることが重要です。
次に…子どもの発達過程をとうして、親としては子どもの生命が健全に育つように、環境を整えることが大切なのは、いうまでもありません。
特に食事の時は、できるだけ和気あいあいと過ごしてほしいと思います。とにかく家族全員が楽しく食事をすることが大切です。…
例えば父親は…必ず妻の料理について、努力に対して、誉め言葉というか、アプリシエーション(賞賛)を与えてほしいと思います。
これはなんでもないことのようですが、それによって知らず知らず無意識に、お母さんがお父さんの愛情を感じる、同時にそのありさまをそばで見ていて、両親の愛情を喜ぶ子どもがいる。両親が喜ぶのと同時に、子どももうれしく感じる。そこに理屈ではない、家族の間の自然な愛情が生まれてくるのです。…
子どもの成長する時は食べたいものです。その自然な食欲というものを妨げることになると、とかく人間を神経質にさせるものです。…
やはり、食欲があるということは、その人が健康である証拠です。その健康な食欲を満たそうとするとき同時に、精神的に心理的に非常に楽しいという時間が、毎日必ずあるのは、どんなに人間の気持をすこやかにするかしれません。」(近藤章久『感じる力を育てる』より)

 

早くから子どもを生命(いのち)として観る、生命(いのち)として感じる習慣は、とても重要です。
それは子どもの乳幼児期においてもちろん重要なのですが、子どもを生命(いのち)として観る、生命(いのち)として感じる習慣を、子どもが学童、思春期と大きくなって行っても、持ち続けるための親にとっての大切な練習になるわけです。
これはその後の親子関係にとって、とても重要です。
そして、食べること。
とにかく食事は、楽しく、美味しく、そしてできれば体に良いことが重要です。
そしてその食卓を囲む家族の場が、愛情を感じる場になること。
愛情を感じる場が毎日毎日あるなんて、素晴らしいことだとは思いませんか?
そんなふうに食事の場を見直してみて下さい。

 

 

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