「子どもを産んだら誰でも自動的に親になるものですから、親であることは当然のことであり、それについて考えたりはしないものです。…
親になることの意味を知らずに親になっている人がほとんどでしょう。…
親であることの大きな責任、子どもという生命を育てることの深い意味、しかも自分のものではなく授けられた一個の生命を育てるのだという自覚、そういうものが親にないと困ると思うのです。
育児や教育の経験はたしかに試行錯誤をふむものではありますが、ただ単に経験というのではなく、そこに一つの自覚に伴う使命感があるだろうと思います。そういうものがいまの親御さんには欠けています。親となることがごく自然で、当り前のことのように考えられています。その自然発生的な中にもおのずから知恵があることは確かですが、その知恵が自覚されたものにならないと本物にはなってきません。
私たちが生命を与えられ、こうして生かされているということは、もちろん自分自身にとっても大きな責任を感じることですが、子どもを授かって親になるということは、一人の人間にとって、この上ない大きな責任を引受けることです。
子どもを与えられることにより、夫妻は親として、人間としてほんとうに成長し、一人前になっていくのです。たまたま縁によって、一個の独自な生命を与えられ、自らの手でこれを育てさせてもらうという感謝の気持があれば、育児、教育も、よろこんでできると思います。そうして夫妻ともども子どもと共に、自らも成長することができるのです。」(近藤章久『感じる力を育てる』柏樹社より)

 

未熟な人間が授かるには、子どもというのは、生命(いのち)というのは、余りに尊過ぎるのです。
それでも授かったからには育てなければなりません
そうなると、他に選択肢はありません。が成長するしかないのです。
こんな未熟な親でゴメンね、一所懸命に成長して育てるからかんべんしてね。
というのが基本スタンスのはずです。
自分たちが今、何を授かったのか。
そしてそれをどうしなければならないのか。
その自覚と覚悟を持つことが自ずと要請されます。
しかし、子育ては重くて苦しいことばかりではありません。
生命(いのち)の成長の場に関われるという最高の喜びが与えられます。
だからやっぱり子どもを授かるというのは、とても有り難いことなのです。
どうかどうか尊い生命(いのち)の授かったんだ、ということを親御さんたちは忘れないで下さいね。

 

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