後輩が精神科クリニックを開業するのだという。
奥さんが受付や事務を担当し、二人でやっていくのだそうだ。
臨床現場で大いに貢献して行ってもらいたいとエールを送ったのだが、周囲の精神科医療関係者の中に、以下のような懸念を漏らす人たちがいるのが気になった。
それは
「朝から晩までずっと夫婦二人一緒にいるっていうことでしょ。そりゃあ、きついよ。」
「夫婦は別々で働いた方がいいよ。」
などというものであった。
そう言う人たちは、間違いなく、その人自身がパートナーと一緒にいられない人たちであった。
おいおい、自分たちの夫婦関係を一般化しちゃあいかんよ。
「自分たち夫婦には無理だ。」
と言うのならいいが、
「一般に夫婦というものは一日中一緒には働けないものだ。」
というのは間違っている。
あなたたちもラブラブの頃は、ずっと一緒にいたかったのではないか?
定年退職後の夫の様子を現わすのに「濡れ落ち葉症候群」というのがあるそうな。
退職後、自らの力で新たな仕事、趣味、人間関係などを広げられずに家にいる夫は、かつては「粗大ゴミ」と言われたが、最近は「濡れ落ち葉」と呼ばれているという。
妻の買い物や外出にまで「わしも付いて行く。」と言い、しつこく付きまとう様子を、地面に張り付いてなかなか取れない濡れた落ち葉になぞらえたものである。
なんだか寂しい心持ちになってきた。
そういう「一緒に」なら、確かに要らんな。
「濡れ落ち葉」夫には新たな社会性というものを学ばせなければならない。
そうではなくて、
感情/情緒的には、いくつになっても、夫婦仲良く、互いのことを大切に思い合い、
霊的には、互いの存在を、生命(いのち)をリスペクトし、礼拝(らいはい)し合うような関係。
それを目指そうよ。
そうすれば、いくらでも一緒にいられます。
しかもあったかくて、うれしい気持ちで。