ある精神科特化型訪問看護ステーションでは、時にメンバーさんと一緒にランチ外食を行っている。
もちろんランチ外食は“形”のひとつであって、その本質は「医療者vs患者」「支援者vs利用者」を超えた「人間&人間」の体験を共にするところにある。
そこでのスローガンは
「何を食べるかよりも、誰と食べるかだ。」
そしてそれは我々にとっても、すべての人にとっても同じである。
「一緒に食べると美味しいね。」
クリスマスが近い。
大晦日が近い。
正月が近い。
本当に過ごしたい人と過ごしましょう。
しかし相手のある話なので、止むを得ず「ぼっち」で過ごすこともあるだろう。
だからといって、埋め草のような相手と過ごすわけにもいかないし、目の奥が笑ってない人たちのパーリーに交じっても余計に寂しくなる。
そんなときは「人間」だけが共に過ごす相手ではない、ということもお勧めしておきたい。
道端の山茶花(さざんか)を手折(たお)って持ち帰り、コップに水を入れてさしても良い。
カーテンを空けて窓越しに月を見上げても良い。
少なくとも、山茶花は山茶花し、月は月しており、自分していない不純な人間よりも時に良き相棒となる。
「一緒に食べると美味しいね。」
生命(いのち)と一緒に食べる。