お子さんがいらっしゃる方は経験がおありであろう。
1歳半頃から3歳頃にかけて(個人差あり)、いわゆる「イヤイヤ期」が到来する。
自我主張が強まり、思い通りにならないとすぐに癇癪を起こし、「魔の〇歳児」と呼ばれることもある。
親御さんとしてはなかなか子育てが大変な時期である。
そして子どもがさらに大きくなってくると、問題がなくなるどころか、今度は「思春期」がやってくる。
体格は大きくなり、自分でも自分を持て余した不安定な言動は、エネルギーが大きい分だけ周囲を翻弄することになる。
この二期「イヤイヤ期」「思春期」に対して(他にも子育てにおいて大変な時期は無数にあるが)、いわゆる「対処法」なるものがいろいろ説かれている。
しかし、今日の本題はそこではない。
どんな「対処法」が説かれようとも、対応する親もまた生身の人間である。
気持ちに余裕がないと、わかっちゃいるけどやめられないで、一番言っちゃいけないことを言い、やっちゃいけないことをやって、親子関係は惨状を呈することとなる。
そこでやはり強調したいことは、小手先のハウツーよりも、まず親自身が愛されることである。
そうでないと気持ちの余裕は生まれない。
そのためには、何よりもまず夫婦同士が愛し合うことであり、
もし可能ならば、信頼できる人からも愛される=自分の存在を大切に思ってもらうことである。
シャンパンタワーを想像していただきたい。
まず一番上のシャンパングラスにシャンパンが注がれ、そこから溢れたシャンパンが下のシャンパングラスを満たして行く。
これが愛が注がれる順番。
自分が満たされていないのに、難しい年頃の子どもを愛そうとすることはなかなか厳しいのだ。
ハウツーなどに走る前に、まず親自身が潤うことをお勧めしたい。