「面談の進め方」の基本については昨日述べた。
自らの問題や成長課題を誤魔化さず、真摯に見つめ、言葉にしていく「情けなさの自覚」。
そしてその問題や成長課題をなんとしても解決・突破していこうとする「成長への意欲」。
これが「面談」の根幹になることは間違いない。
それを踏まえた上で、今日はその「補足」を記しておきたい。
ひとつは、「自分が今まで生きて来た歴史上の問題点」に気づくこと。
特に親との関係や心の傷となった過去の出来事などが浮上して来る場合がある。
抑圧が外れ、封印が解かれて、直面化せざるを得なくなって来る。
だが、心配は要らない。
基本的に、向き合う準備ができていないことを思い出せないようにできているからである。
(即ち、思い出せるということは勝負できる準備が整ったということになるのだ)
過去の呪縛から脱し、あなたがあなたを生きていくために、そういった話題も繰り返し取り上げる必要がある。
そしてもうひとつは、「過去」のことではなく、「今」起きて来るさまざまな出来事がある。
そのうち、「特にあなたのこころを揺さぶる出来事」の中には、あなたの問題や成長課題を刺激するテーマが隠れている。
そこを見逃さないで、掴まえ、そのからくりをひも解いて行く。
「今」を扱いながら、そこにもまた「過去」が、過去の未解決の問題が潜んでいるのである。
これもまたあなたが解放され、成長していくために必要である。
そして最後に、
自らの「成長」が感じられて来ると、
「こんなことが感じられるようになりました。」
「こんなことが言えました。」
「こんなことができました。」
という発見もある。
こういった、あなたがあなたを取り戻していく「成長」の“喜び”も、是非共有したいものである。
しかし、経験した方はおわかりであろうが、その“喜び”も束の間、長く浸ってはいられない。
次々と新たな成長課題が見えて来るからである。
終わりなき「成長」が、この道の宿命なのだ。
その他、取り上げればキリがないので、まずはここまでにしておこう。
少しでも「面談」のイメージが整理できたのであれば幸いである。