「依法不依人(えほうふえにん)」
という言葉がある。
「法に依りて人に依らず」
とよみ、その内容が真実かどうかに依るのであって、誰がその内容を説いたかに依らない、という意味である。

例えば、窃盗で前科十犯の犯罪歴があるお父さんが子どもに「人の物を盗んじゃいけないよ。」と教えたとする。
フツーなら「おまえが言うな!」と怒られそうなところであるが、そう言って良いのである。
何故ならば、人の物を盗んではいけない、というのは真実であるから、誰が言ったかに依らないのである。

ここまでは以前にも触れたことのあるお話。

しかし、娑婆においては
「依人不依法」
のときもある。
「人に依りて法に依らず」
凡夫はね、その内容がいくら真実であっても、信頼あるいは尊敬している人の言うことしか聴かないんです。
親であっても先生であっての先輩であっても専門家であっても、信頼あるいは尊敬する人が言うのでなければ聴かないんです。

…というわけで、
「依法不依人」が真諦=本当の真理、
「依人不依法」が俗諦=世俗的な真理、
ということになる。

両方をわきまえておかないと、真俗二諦に生きる凡夫は救われないのです。

 

 

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