以前は、「人間的成長のための精神療法」の対象を精神科医療関係の国家資格者に限定していなかったので、いろいろな方が面談に来られていた。
(現在も、一般市民の方を対象とした「人間的成長のための精神療法」を再開したため、空き枠さえあれば、いろいろな方の面談をお受けしている)

その中でも、会社の経営者の方で、自分の人間的成長のために申し込んで来られる方が時々あり、奇特な方があるもんだ、と思ってお受けしていたが、結局のところ、職種などは全く関係なく、人間的成長はどれだけ真摯に「情けなさの自覚」と「成長への意欲」を持てるかにかかっている、ということが証明されたように思う(よって、経営者の方でも「情けなさの自覚」と「成長への意欲」が不十分な方はお受けしていない)。

但し、その経営者の方から、その会社の社員に対する講演や研修を依頼されたときは、今はお断りすることにしている。
経営者が社員のために良かれと思って企画しても、社員全員が「情けなさの自覚」と「成長への意欲」を持てるはずもなく、むしろ「経営者」と「社員」という権力構図や利害関係からイヤイヤ講演や研修に参加されても、得るものがあるはずもない。
社員の方が、一個人として「情けなさの自覚」と「成長への意欲」を持ち、自分の時間とエネルギーとお金を割いて面談を申し込まれるようでなければ、残念ながら、得るものは乏しいだろう。

従って、現在、私が講演、研修、講義などをお受けするのを、①大学生や大学院生などの学生(これは変な考えに“汚染”される前に初期教育として重要だと思っている。それに準じて、病院などの新人入職者研修をお受けする場合もある)、あるいは、②それ以外の集団として受けるならば、どんなに小集団であっても、全員が熱心な場合に限定しているのは、そのためである。

それでも
逢うべき人に逢い
その人の人間的成長に関わりたい
と死ぬまで願っているだろう。


 

お問合せはこちら

八雲総合研究所(東京都世田谷区)は
医療・福祉系国家資格者と一般市民を対象とした人間的成長のための精神療法の専門機関です。