「カウンセリングで良くなった人を見たことがない。」
と時々言われる。
残念ながら、返す言葉がない。
知人の精神科医が精神科病院で臨床心理士/公認心理師の求人を行ったところ、面接に来る人、来る人、病んだ人が多くて困った、と言っていた。
私見では、精神科医も五十歩百歩なので、偉そうなことは言えないが、
カウンセリング/サイコセラピーを行おうとする本人が、
メンタルな問題を抱えているだけでなく、
その問題と向き合って勝負しようとしないのは極めて問題であると思う。
そんな人がカウンセリング/サイコセラピーを行っても、確かに良くなるはずがない。
そしてもしクライアント/患者さんに「カウンセリング/サイコセラピーってこの程度のものか。」と失望させたら、その罪はさらに重いと思う。
まず自分の問題と向き合って勝負しましょうよ。
そして自分の問題を解決した経験があればあるほど、それはクライアント/患者さんにとって役に立つ経験智にもなっていくと思う。
しかも、人間の成長は無限である。
言い方を変えれば、人間の抱える問題/成長課題も無数にあると言える。
従って、ひとつやふたつ問題解決したくらいで慢心しないで、次々と自分の問題と果敢に向き合って行くことをお勧めしたい。
それによって、あなたの中の智慧の引き出しもまた無限に増えて行く。
ひょっとしたら、引き出しなんていう小さなものを超えた次元に発展していくかもしれない。
初めてカウンセリング/サイコセラピーを受けるとき、面談室/診察室のドアを開けた瞬間、いかにも病んだ/擦れたカウンセラー/サイコセラピスト登場でガッカリ、という惨事だけはなくしたいと思う。
まず汝自身を癒しなさい。
そこからすべては始まるのである。