寒暖の差が激しいこの頃である。
風邪を引きやすく、コロナもインフルエンザもまだ収まってはいない。
花粉症も全盛で、鼻閉(鼻づまり)から口を開けて眠り、ノドをやられる人も多い。
そうでなくても、元々持病のある方、長く闘病中の方々もいらっしゃる。
このように体調が悪いことを、快か不快かと訊かれれば、間違いなく不快ではあるが、だからこそ気づける大切なこともある。
それは症状が重ければ重いほど、気力・体力を奪われて、却って自力が失せてしまうということである。
我の願いは、何事も自分の思い通りにしたいということだが、自力がなくなればなくなるほど、我は弱り、無我に近づいて行く。
そうなると最早、他力におまかせするしかなくなるのだ。
その境地が与えられるというのは、非常に有り難いことである。
人間、弱らないとわからないことがある。
いわゆる修行において、よく難行・苦行が行われるのは、人工的に弱らせておいて、自力を奪おうという作戦なのだ。
従って今、闘病中の方々よ、闘病は辛いが、今だからこそ授かりやすい体験がある。
丹田呼吸をして、祈って、深い境地に誘(いざな)っていただきましょう。