所用で立ち寄った郵便局に、ポスターが貼ってあった。
見ると、カスタマーハラスメントの掲示で、
「当グループではカスタマーハラスメントを『お客さま等による妥当性を欠いた要求や、社会通念上不相当な言動(暴言、暴行、脅迫等)により、役員、社員の就業環境を害されること』と定義」し、「対象となる行為があったと当グループが判断した場合、対応をお断りさせていただきます。また、悪質と判断した場合には、警察・弁護士等に相談のうえ、適切に対処いたします」
などと書いてある。
ごもっとも。
こういう姿勢は個人的には大歓迎である。

今まで、精神科臨床は大変だと思っていた面があったが、よく考えてみれば、こういった一般の接客の方が遥かに大変である。
コンビニ、スーパーなどの小売店、ファストフード店などの飲食店、衣料品店などなど、誰が来るかわからない。
あらゆるカスタマーに対応しなければならないのだ。

それをアルバイトの若いお兄ちゃん・お姉ちゃんが接客しているのかと思うと、何かと批判・非難されやすい“今どきの”若いお兄ちゃん・お姉ちゃんたちであるが、なかなか頑張ってるな、とちょっと見直したくなる。

昭和の頃、「お客さまは神さまです」と言った人もいたが、客全員を神さまと持ち上げる必要はないし、かと言って、客全員を鬼・悪魔と貶(おとし)める必要もない。
カスタマーといっても特別扱いはなし。

互いにただの人間同士がいるだけなのだから、当たり前の人間としてやっていいことはいいし、やっていけないことはダメ、というだけのことである。
いつもそこに戻ろう。
真実はいつもシンプルなところにある。

 

 

お問合せはこちら

八雲総合研究所(東京都世田谷区)は
医療・福祉系国家資格者と一般市民を対象とした人間的成長のための精神療法の専門機関です。