今日は昼から激しい腹痛に襲われた。
原因はわかっている。
持病の尿路結石による疝痛(せんつう)発作である。
私の場合、1~2カ月に一度くらいのペースで襲われて来たが、経験された方はおわかりのように、この疝痛発作は救急車レベルでとても痛い。
幸いにも私の結石は小さいようだが、それでも自然排石(自然に石が出る)には、統計上平均8日程度かかるとされ、そんなに激痛を我慢していられないし、放っておくと、水腎症や腎盂腎炎になってしまう危険性もある。
従って、すぐに鎮痛剤の座薬を使い、とにかく鎮痛を図る。
そうすると、私においては、幸いにも疝痛発作がおさまり、数時間で結石が流れ出されて、自然排石される。
出てしまえば、何事もなかったかのようにケロッとしていられる。
そして普段からも、予防的措置として、水分とクエン酸をしっかり取り、原因となるシュウ酸を増やすというコーヒー、紅茶、緑茶、チョコレート、ナッツ類は摂取しないようにしている(しかし、どれも好物なので、たまにチートデイ(cheat day)(ズルの日)を作り、チョコレートケーキを食べ、コーヒーを飲んで、まぎらわせている)。
その甲斐もあって、最近は疝痛発作の頻度が3カ月に1回ほどに伸びて来た。

しかし、今日お話ししたいのは、尿路結石の予防と対策ではない。
この疝痛発作が、私の我の増長を防ぐのに役立っているということである。
痛みの前に人間は全く無力なのだ。
疝痛発作に襲われたときは、本当に心から「助けて下さい!」という気持ちになる。
この体験が良いのである。
尿路結石の体験は辛いので、皆さんには勧めたくないが、どんなことであっても、自分の弱さ、自分の無力さを体験できる機会を生活の中に持つことは大いにお勧めしたいと思う。
それがあなたの我を矯(た)め、思い上がりを挫(くじ)き、自分以外のものにすがる気持ちを強めてくれると思う。
それが私が尿路結石から学んだ最大の教訓である。

 

 

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