先日、知人の眼科医から、眼科の現行用語について教わった。

既に「色盲」「色弱」という用語は撤廃され、日本眼科学会では「色覚異常」(「2色覚」「異常3色覚」)に含まれるそうである。
また、日本遺伝学会では、「色覚異常(color blindness)」という用語も使わず、「色覚多様性(color vision variations)」というそうだ。
(ここらは各学会で別々に決めないで、日本医学会あたりで統一していただきたいと思う)

最近、発達障害分野でよく言われる「神経多様性(neurodiversity)(ニューロダイバーシティ)」と同様の発想であろうか。
思えば、「多様性(diversity)」という言葉自体、いろんな分野で言われるようになって既に久しい。

で、用語の適正なる改訂については、歓迎すべき方向なのであろうが、やっぱり気になるのが「内なる差別観」の方である。
どう言い方を変えてみたところで、「あなたの、そして、私の中の差別観」がなくなっていなければ何にもならない。

やっぱり、そっちが本丸である。

精神科分野でも、かつての「精神分裂病」が「統合失調症」に用語が変わった。

用語改訂の話を聞く度、いつも「あなたの、そして、私の本音の本音の差別観はどうよ?」と訊き正しくたくなる私であった。

 

 

お問合せはこちら

八雲総合研究所(東京都世田谷区)は
医療・福祉系国家資格者と一般市民を対象とした人間的成長のための精神療法の専門機関です。