動物を殺すのは可哀想だから肉(動物性食品)は食べない、という人たちがいる。
植物は殺しても良いのか、と思う。
植物を殺すのも可哀想だから、木から落ちた実しか食べないという人たちがいる。
あなたが歩いているときに踏み潰している虫や微生物はどうでも良いのか、と思う。
虫や微生物を殺すのも可哀想だから、非常に気をつけて生きている人たちがいる。
残念ながら、どんなに気をつけても、例えば、われわれの腸内では微生物の殺戮が毎日行われている。
別にそれぞれの考え方や生き方に、イチャモンをつけているわけではない。
自らの信ずるところに従って人生を生きて行かれれば良い。今回、私が言いたいのはそこではない。
生きるということは、どんなに考えて意識して気をつけても、誰かや何かを犠牲にして成り立っている、という事実を知っておいた方が良いと思う。
そうすると、人格というものがちょっと謙虚になる。