昨日に続いての話。
皆さんは「ラブゲロ」を御存知だろうか?
小鳥好きの人なら、知っておられるかもしれない。
親鳥が、自分が一旦食べた餌を吐き出し、消化しやすい状態にして雛鳥に口移しで食べさせることを指している。
これもまた自分の生命維持よりも、雛鳥の成長を優先させるのであるから、まさにラブ=「愛」の証しと言えよう。
これに対し、発情期のオスが、メスへの贈り物としてラブゲロをプレゼントしようとする場合がある。
これもまた自分の生命維持に必要なものをプレゼントするという点ではラブであるが、結局は自分の欲望を達成するためであるので、ラブはラブでも(「愛」ではなく)「愛情」の証しということになる(「情」が付くだけ我欲を伴うのだ)。
そして以下は、ある愛鳥家のブログに書いてあった話。
ある日、風邪で体調を崩してしんどい思いをしていたが、いつもの通り、放鳥してやろうと室内に小鳥を放ったところ、小鳥が不意に飼い主の肩に乗って来た。
そして何をするのかと思いきや、いきなり飼い主の耳の中にラブゲロして来たのだという。
そう。体調を心配した小鳥が、飼い主を元気にしようと、ゲロをプレゼントしたのである。
これも自分の生命維持よりも飼い主の回復を優先させるのであるから、間違いなくラブ=「愛」の証しである。
しかし、外耳道の中にゲロを入れられることは、どうしようもなく気持ち悪いので、以後はご遠慮願ったそうだ。
それにしても、あんなちいさな小鳥を通しても働く「愛」、やっぱり有り難いね。