「過保護のお母さんっていうのはね、よ~く分析するとね、自分自身がすごく甘えたい人なんです。自分が甘えられない欲望をですね、それを子どもに転嫁して、自分は無意識に、ホントはとっても甘えたいの。」(近藤章久講演『親と子』より)

これは世のお母さんだけではない、過保護のお父さんにも当てはまる。
そして過保護の教師や上司にも当てはまる。
さらに過剰に支援したがる対人援助職者にも当てはまる問題である。

相手のためと言いながら、実は自分のためなんだもの。
自分がかつてしてほしかったこと、してほしいことを相手にする。
そんな子育てがうまくいくわけはない。
部下や生徒の教育や指導も、対人援助もまたうまくいくわけがないのである。

だからまず自分の問題を解決しておかなければならないのです、自分以外の人に関わる前に。

でも勘違いしないで下さい。
じゃあ、いい年をした今から、改めて誰かに甘え倒せば良いのかというと、そんなことをしてたら埒(らち)が明かない。
気持ちの悪い“幼児大人”を作り出すだけである。
それこそかつて多くのサイコセラピーやカウンセリングで失敗して来たやり方でしょ。

じゃあ、どうするのか。
それはこんな紙面ではとても書き尽くせないので、面談でお話しましょう。

少なくとも、その答えも知らないで、未解決の問題を抱えたままのサイコセラピストやカウンセラーは危険であり(あなたの未解決の問題が相手の人生に影響を与えるのですから)、本物を目指す人は、ちゃんとしたトレーニングを受けた方が良いと私は思っています。

もちろんトレーニングと言っても、小手先の知識や技術のトレーニングではなく、自分自身の問題と向き合って、解決して行く体験を積み重ねて行くという意味でのトレーニングですよ。

そしてそれは人間的「成長」という意味で、とてもとてもやりがいのあることだと私は確信しています。


 

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