ある苦悩から、ほとんど食べられなくなってしまい、痩せ細った青年がやってきた。

いくら食べなくてもお腹が空かないのだという。

いわゆる“摂食障害”や“うつ病”などの診断基準を満たさないことを鑑別した後(もしそうであれば医療機関を紹介することになる)、

面談を続けていくうちに(詳細については触れないが)彼の懊悩が少しずつ晴れて来た。

そのときである。

「ぐーっ」

面談室に響くような音で彼のお腹が鳴った。

「あぁ、お腹が空いた。」

彼が照れ笑いしながら言った。

こういうことがときどきある。

老若男女を問わず、ある。

アタマはしばしばウソをつくが、カラダは悲しいくらいに正直である。

だから、お腹が鳴らせるのはいいが、カラダを泣かせないように(=ココロを泣かせないように)生きていきましょうね。

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