ある女子中学生の体育会系部活動の監督をやっている中年教師が言っていた。
女子中学生なんて一番どうしようもないんだから、舐められないように恫喝して指導するに限りますよ
女子中学生がどうしようもないかどうかは知らないが、一番安易な方法に走ったな、と私は思った。中年男性の恫喝で、言うことを聞かない女子中学生をビビらせる。
そう言えば昔、崩壊しかけた学級を恫喝でまとめようとした教師がいたな。

恐怖による支配は、一時的には有効であっても、そこから本当の信頼関係も教育も生まれない。

また、ある会社の専務が新入社員に向かって言った。
正しいことでもモソモソ言うと相手に舐められるんだよ。ハッタリでも良いからガッと言った方が良いぞ。
これまた私のアンテナに引っかかった。
ハッタリは所詮ハッタリであって、そこにはハッタリの臭みと中味の空虚さが付きまとう。
張り子の虎はやがて破れるのだ。
そもそも
モソモソ言ってしまうのは、そのことにまだ確信が足りないからである。
従って、その人の中で肚が据わった確信になるまで、練りに練ってみる必要がある。
そうすれば自ずと発言に芯が通る。

恫喝とハッタリ、それは真っ当な人間としての、むしろ禁じ手である。
そんな“虚勢”は要らない。
確信と自信があれば、その言葉に本当の勢い、“実勢”が伴う。


 

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