若いお母さんが赤ちゃんを抱っこして買い物をしている。
若いお父さんが乳母車に赤ちゃんを乗せて散歩している。
園児たちが公園で楽しそうに遊んでいる。
なんでだろうなぁ。
小さな子どもたちを見かけると、縁もゆかりもないのだけれど、幸せな人生を送って行ってほしいなぁ、と心から願いたくなる。
これもまた私の願いじゃないんだろうな。
私を通して働く願い。
仏教に「大願(たいがん)」という言葉がある。
「大」が付くとそれは人間を超えた力、働きを指す。
従って「大願」は、私の願いではなく、この世界の願い、宇宙の願い。
この世界がこの子に幸せな人生を送ってほしいと願っている。
それが私を通して現れただけ。
そして幼い子どもたちは、そんなふうに、私たちを不純物のない状態に連れて行ってくれる。
不純物がなければ、私たちは、私たちを通して働く力のままにおまかせできるのである、何のはからいもなしに。
やっぱり幼い子どもたちに向かって合掌するしかないなぁ。
大願成就されますように。