御存知の通り、アルコール依存症は誰でもがなり得る病気である。
特別に意志が弱い人がなるわけではなく、
アルコール依存症になってから(依存が成立してから)意志が弱くなるのである。

ちょっと何か辛いこと、イヤなことがあったとき、ちょっと一杯ひっかける。
誰でもがやりそうなことである。
それでちょっと楽になる。
抑制系精神作用物質であるアルコールは、あなたの心の“見張り番”を抑制するので、事態は何も解決していないのに、取り敢えず気持ちが楽になる。
だもんだから
、今度は昼間っからちょっと一杯やるようになる。
それがいつしか朝からになって、やがて一日中ずっとになる。

で、今日はアルコール依存症の話がしたいわけではない。
不安や心配で一日中アルコールを飲むくらいなら、ちゃんと精神科を受診して抗不安薬をもらった方がまだマシかもしれない。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬(これも抑制系精神作用物質)だと、それはそれで依存性があるが、今は依存性の少ない非ベンゾジアゼピン系抗不安薬もあるし、抗うつ薬(不安障害などではこちらが第一選択薬となる)や抗精神病薬を使う方法もある。

しかし、なんと言っても、お勧めしたいのは、薬よりも精神療法である。
自分自身と向き合う。
自分の問題と正面から向き合って解決して行くのである。
余りに不安が強いときは、まず薬を併用しながらでも良いが、やっぱり自分の心の問題を解決しないことには、いつまで経っても薬をやめられないことになる。

多くの人たちにとって“悩み始め”の時期というものがある。
そのときにアルコールではらすのも良いけれど、もっと自分自身と、事の本質とちゃんと向き合いませんか、というのが今日お伝えしたい核心である。
それも早ければ早いほど良い。
逃げずに向き合うことは、時にしんどいけれど、やっぱり本当の成長はそこからしか生まれないんだよね。
それを応援するためにサイコセラピストやカウンセラーがいる(この段階なら、当研究所の出番もあるかもしれない)。
もちろん実力もピンキリ、相性もさまざま、なので選ぶ必要はあるが、良い出逢いがあれば、あなたの人生は変わるかもしれない、根本から、アルコールや薬抜きで。

 

 

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