過日、ある病院で新規採用職員研修を行って来た。
医療職だけでなく、全職種の新規採用職員対象である。
テーマは「メンタルヘルスについて」。

例によって、ただの情報棒読み睡眠誘発研修になるのはイヤなので、興味を持っていただきやすいテーマに絞り、動画や朗読の演出を加え、今日メンタルヘルスが日常的かつ身近な話題であること、できるだけ早く相談機関や医療機関を利用することの重要性や、自分の心を見つめることが万人にとってより良き人生を送るためにとても大切であることなどをお伝えした。

そして精神科医である私が新規採用職員の前に“露出”することもとても重要だと思っている。
願わくば、精神科医というものに対して、ネガティブイメージでなく、とっつきやすいイメージを持っていただければ幸いである。
但し、私自身が「変」でないかと言えばかなり「変」だし、「変わっている」と言えばかなり「変わっている」ので、せめて「どうも悪い人ではないらしい」と思っていただければ上出来である。
「情報」や「知識」も重要だが、「印象」「心証」というものも時にさらに重要なのだ。

尚、研修資料も、敢えてプリントアウトし、配布、持ち帰っていただいている。
そうでないと、記憶と共に去りぬ、で、あれ、何の話だったっけ?になりやすい。
将来もし困ったときに、そういえば、なんかプリントがあったよな、と思って、見ていただければ意外と役に立つかもしれない。

というわけで、こういう機会もひとつの結縁(けちえん)なのかしらん、と有り難く思っている。
職員だけでなく全国民にとっても、今回話したことが当たり前になると良いなぁ。

 

 

お問合せはこちら

八雲総合研究所(東京都世田谷区)は
医療・福祉系国家資格者を対象とした人間的成長のための精神療法の専門機関です。